厄祓いに鎌倉へ(後編)

お犬様達はお留守番。

鎌倉の鶴岡八幡宮に
厄払いに行ってきたよ。




ご祈祷終わっておみくじ引いたら凶が出た。

売店は既に閉まってたけど、
鶴岡サンタが破魔矢を売ってくれた。

前編はそんな感じ。

・・・・全然関係無いんですけど、
節分終わっちゃいましたね。

忘れてた。すっかり。

昨晩、寝る間際に思い出した。

・・・・・豆・・・・食べたかったなぁ。

さて、無事に厄払いを済ませたけど、
身も心もすっかり冷え切ったタマとチィ姉ちゃんは、
寒いよ～寒いよ～と言いながら、
若宮大路で喫茶店を探しつつ(←そもそも無謀)
駅に向かって歩きます。


途中、あまりの寒さに
力尽きて鳩の店に逃げ込む我等。

（いや、寄るでしょう？
鎌倉来たら豊島屋行くでしょう？）



最近、本店限定商品など
何かと商魂たくましい豊島屋さん。



時期的に
バレンタインデーを意識した、
こんな商品売ってました。

鳩型チョコ。ｗ




あと、鎌倉の情景が
プリントされた板チョコ。

これちょっと良いよね。



ガラスケースの中を、あたかも観光客宜しく
へ～とかふ～んとか言いながら見て回り、



こんな商品サンプルの写真など
撮りつつも、何気に温まった我等は
喫茶店探しの旅の続きへ。




少し行くとユニオン発見。

2階に小さいながらも喫茶店が入ってましたので、
そちらに避難する事に。


店内には自動演奏ピアノが設置されており、
奇しくもベートーベンの『月光』を演奏中。

実はこれ、私等がハマリまくっている
ゲームシリーズ「バイオハザード」で、
『１』のある仕掛けに使用された曲。



よって、申し訳ない事に我が家では、
バイオハザードの印象しかない曲のため、
自動で動くピアノが気持ち悪くしか見えない状況の中、


美味しいコーヒーとケーキで
心も体も一休み。

あんまり期待してなかったのに、
意外にもケーキがとても美味しかった。
付け合せのフルーツとアイスも超美味かった。



外が寒くて出たくないので、
店内でダラダラしてる間にお腹が減ってきて・・・

急遽ご飯を食べていく事にした私達は、
食事の為にお店を移動。

実は・・・・



豊島屋のちょっと手前で、
気になるお店を見つけていたので、
そこまで引返したのでした。

「鎌倉キネマ堂」


豊島屋本店の本当にちょっと手前の横道前に、
↑この立て看板は出ています。

そしてその路地を覗けば・・・



リアルバイオハザード・・・・

じゃなくて、そこは
こじんまりとしたお店の並ぶ路地裏。




実はこちらの「鎌倉キネマ堂」さんは、
邦画や漫画関連の古書を販売しているお店らしい。

あまりの異空間に、店内の写真を
撮るのをすっかり忘れてしまったのが
口惜しいと思っていたけど、



キネマ堂さんのHPで店内の様子が見られました。

お店の中の壁には、石原裕次郎さんや
八千草薫さんなどスターのポスターがビッシリ。

本棚には、これまた古そうだけど
面白そうなタイトルの本がビッチリ。

しかも私達が訪れた土曜日は偶然にも
『映画の日』だという事で、
入店してすぐに店内は薄暗く・・・

始まったのは



『遠雷』という1981年の映画。
主演は永島敏行と石田えり。

・・・・・・全然知らない。
けど、意外と面白かったです。





極たまにですが、平日の昼間や深夜に
古い邦画がやってる事があります。

それらを見ていて思うのは、
この頃の邦画はフランス映画の様だという事。

ハリウッド映画の様に
猛烈ドラマチックな事が起こる訳じゃないけど、
主人公にしてみると大きな出来事が、
何気ない日常の中で突然起こり、そして過ぎて行く。

その出来事に対しての主人公は、
勇敢に立ち向かうヒーローでもなく、悲運を喚き散らすヒロインでもない。

ただ、翻弄されるしかなかったり、見ているしか出来なかったり・・・

淡々と時は過ぎ、淡々と終わっていくある出来事。

これはまさに、そんな映画でした。

監督さんがロマンポルノを撮っていらした方らしく、
まぁそれなりにそういう場面も・・・結構あった気がするけど・・＾＾；
主人公が23歳と(見えなかったけど)若い設定なので、
仕方ないのかな。

映画終盤で桜田淳子さんの
「私の青い鳥」を歌う場面がありますが、
シュールだったなぁ・・・

いや、何ていうか、
見ているうちに何か色々悲しくなった。

あれは名場面だと思いました。

さて、この『遠雷』、映画としても充分面白かったですけど、
それと同じくらい興味深かったのは登場人物の言葉遣い。

「～だわよ。」

・・・「だわよ」って。

今時、漫画の中でもあまり目にしない言い回しだけど、
これを劇中のヒロイン石田えりが多用する。

「アッと言わせて見せるだわよ。」みたいな感じで。

「～言わせてみせるわ。」でも
「～言わせて見せるわよ。」でも良いだろうに、
「～だわよ。」って。

この当時の良い女はこんな口調だったのか、
美意識とは時代共に恐ろしいほどの変化を遂げると再確認した。

そんなこんなで、
キネマ堂さんのシラス丼を美味しく頂いて、
映画も満喫して帰宅した厄払いツアーでした。

最後に、


豊島屋の壁に飾ってあった、
明治初期の段蔓の写真。

時代と共に周囲を飾る景色も変わり、
世代によって心に残る思い出の情景も変化する。




そりゃ時と共に価値観も変わっていくはずだわよ。