ちょっと多忙につき・・・

思い出話からＤＶＤのご紹介を。

以前に少しふれましたが、
私は昔ＴＶアニメのＣＧを制作する会社にいました。

その時に思ったのは、
アニメ作ってるとかいうと、
オタクっぽいイメージあるかもしれませんが、
意外と普通の人が多いということ。（ゲームはまた別世界）

普通っていうとちょっと語弊があるのですが、
とにかくピュアな人が多い。
今日はそんな思い出話とそれにまつわるＤＶＤのご紹介。


アニメを制作してる現場スタッフはあまり本放送を見ません。
少なくとも私が居た会社のスタッフはそうでした。
何故か。
全ての撮影・編集・音入れが終わり、放送用に仕上がった物を
完パケというのですが、この完パケを出来上がった話の担当班は
必ず見るんです。放送の何週か前に。
だから本放送の時はすでにもっと先の話数を制作しているので、
スタッフにしてみたら放送されている話はすでに過去の事なんだと思います。
（２チャンネルの実況スレッドとかは暇だったら見るときもあるけど、
それもオンタイムで見てる人は少ないと思います。）

で、この完パケ、本来は担当班員以外は見なくて良いのですが、
ＰＣが作業している（データの書き出し処理など、人は待ってるしかない）間
フラフラと他所の班員も見に来たりします。
私も手空きだったので、他所の班の制作話数の完パケを
見に行った事がありましたが、

その話がねぇ・・・・・

主人公を倒そうと企む悪者達は、刺客と悟られないように
犬型のロボットを主人公に差し向けます。
この犬型ロボット、子供向けのアニメなので、
グラサンかけた犬じゃねぇか？！って位犬なんですよ。



イメージ的には
こういうのをもっとチャチなロボにして、
生の犬に近づけた感じ。

で、最初はドンドン仲良しになる主人公と犬。
ところが犬ロボが怪しいと気付いた主人公の友人が
犬を手放した方が良いと主人公に助言します。
もちろん主人公は拒否。
するとある嵐の晩、犬ロボは忽然と姿を消してしまいます。

雨の中一晩中探し回る主人公。
やっと見つけた犬ロボはすでに刺客モード（爆弾です）に入っておりました。
呼びかけ様が揺すろうが、全く反応を示さない犬ロボを心配する
主人公をよそに、ロボの爆弾は刻々と起爆時間にカウントダウンしていきます。
その時、プログラミングされているはずの犬ロボの脳裏に
主人公との楽しかった日々が走馬灯の様に思い出され、
間一髪で犬ロボに突き飛ばされた主人公は
爆発に巻き込まれずに済むのでした。

もうねぇ・・・汚いよね。
回想シーンって演出はさ。
涙無くして見れないんですよ。

でも、子供向けのアニメで、しかも仕事でやってるのに泣くってどうなの？
と涙を堪えつつ周囲をみると、居るわ居るわウルウルしてる人が沢山。

「バカヤロー。」とか
「汚ねぇよー。」とか
「聞いてねーぞー。」とか
言葉こそ悪いですが、皆照れ隠しなのバレバレ。

あー・・・この人達は何て心が綺麗なのか・・と思いました。

で、そんな人たちとお仕事をしていると、
そういう場面に出くわす事が多々あるんですよ。

ある時、
４つ足キャラの動きの参考に私が持参したアニメがありました。
ところが、ストーリーを見ているうちに、もう研究とかそっちのけ。
「何だよこれー。」とか
「もう悲しい終わり方見え見えじゃーん。」とか
罵声が飛び始めます。もちろんウルウルしながら。
結局最後までウルウルしながら鑑賞したのが、
こちらのアニメ。↓↓





ディズニーの
「きつねと猟犬」





泣くよ。でも心に残る１本です。

<ストーリー>
母を亡くし独りぼっちだった子ぎつねが、
優しいおばあさんに拾われ、トッドと名づけられます。
トッドは隣の猟師に飼われる猟犬の子コッパーに出会い、
たちまち仲良しになります。
毎日、楽しく冒険をして遊びながら友情をはぐくんでゆく2匹。
やがて時が過ぎ、一人前の猟犬に成長したコッパーは、
執拗にトッドを狙うご主人の命令に従い、
とうとうトッドを森の奥まで追いつめて・・・。
果たしてトッドとコッパーは、自分たちの運命を
固い友情の絆で乗り越えてゆけるのでしょうか。
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ね？

ちなみに、これにウルウルしたスタッフの皆さんは
ＴＶアニメ「ワンピース」のＤｒ.ヒルルクの回（知ってる人はピンと来たね？）
でもウルウルしてました。
この日は日曜出勤だったのですが、どうしてもこの回を見たかった私は
上司に「見たいー！！」と懇願。
上司も「休日出勤だしアニメだし、見たら良いんじゃないでしょうか。」と
ＯＫしたので、最初は一人で見てました。
が、段々と人が増え始め、エンディングが流れる頃には
作業場には沈黙が・・・・。
振り返ると皆テレビをみてました。ウルウルした人多数。
そそくさと自分のデスクに帰っていく人チラホラ。

素敵な人達とお仕事が出来てとてもラッキーだった思い出です。